悲しい教育?

団体のテーマに沿ったブログを毎日更新する、というのはなかなか難しく、生活の中から切り抜ける親子やこどもの話というものはそう多くないようです。言い訳になりますが、気がつけば2月でした。もう少しまともに更新しないとだめですね。すいません。

さて、本題に行きましょう。
「悲しい教育」がまだまだ多いように感じるという話です。

代表が施設にいた頃…もう10年近く前の話になるのですが、当時幼稚園に通っていた同じ施設のちびっこ達数人とたまたま帰る時間がぶつかって一緒に帰ったことがありました。その道中でちびっこ達と同じくらいの年であろうこどもを連れた人とすれ違ったのですが、その時その人が「いい子にしてないとあの子達みたいに施設に入れられちゃうよ!パパにもママにも会えなくなるんだよ!」と言うのが聞こえてきました。ちびっこ達や先生には聞こえていなかったようですが、こどもながらに傷ついて今に至るも忘れられない記憶です。

それとは別の最近の話になりますが、とある障害者施設の前を歩いていたとき、こども連れの家族がこどもに向かって「アンタ悪い子だからここに入れてもらおうか?ここにいるのはアンタみたいな頭のおかしい人ばっかりなんだから。」と声を荒らげているのを見かけたり、近くにある精神科の入院設備がある病院の前でこどもに「この建物、何?」と聞かれた親御さんが「檻があって急に叫び出したりする危ない人がいる所だ。」なんて言っていたりするのを見かけたりします。

もちろんその会話に至るまでの話の流れは知りませんし、中には親御さん自身がそう教えられてきたということもあるのだとは思いますが、こういうことをこどもに平気で言ってしまうのが「悲しい教育」だなぁと思うのです。
施設や障害者を、「こどもに言うことを聞かせる手段」「簡単にこどもを怖がらせる冗談」という扱いにしている人が本当に多いと思います。これが続いてしまえば、差別も偏見もなくなりはしないでしょう。

今の世の中はインターネットが普及し、ササっと調べれば沢山の情報が溢れています。その中にはSNSなどに書かれた施設や障害者などへの偏見も転がっていますが、しっかり見れば惑わされない「本当の話」もあるのだから調べることは安易に可能です。Wikipediaなんか本当に詳しく書いてあったりしますし。それ以上に、親になる年齢に達する前に必要最低限のことは学んでいるはずなんですよね。

なぜ、こどもにこういう嘘や偏見に満ちた主観で教えてしまうのでしょう?こんなことを教えていても誰も得はしないでしょうし、溝が深まるばかりだと考えてはいるのですが、あくまで個人レベルのことであり、皆がみんなそうというわけでもないのでアプローチ方法も見つからずもやもやしたままの「悲しい教育」の話です。

大人の社会は、こどもには理解しきれない部分も多くあるのは事実ですが、「本当のことを分かりやすく」教える教育はいつになったらなされるのでしょうか。

今後はここにもよりいっそう力を入れていきたいと思います。


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Posted by こどものSOSに目を向ける at 16:15│Comments(1)こども子育て親子親御さん
この記事へのコメント
はじめまして。朝デジの記事を見て、興味を持ち、ブログを見ました。私は、小・中学校で支援員をしています。いろいろな子どもと関わるうちに、いろいろ感じ、今、発達心理やカウンセリングを学んでいます。
私は小学生が作業所に通う人について、変な人、不審者などと言うのを聞いた事があります。とても悲しかった。やはり、そのように大人が言うのを聞いていたのかな?と思います。その大人達もパッと見ただけで、きちんとその人達の事をわからずに、自分と違う様子にそのような表現をしたんじゃないかな?と思います。大人もわからない、知らないんです。それは、きちんと接した事がないから。きっと、一緒に過ごしてみたら、考え方がかわると思います。最初はびっくりすると思います。でも、しばらく一緒に過ごしてみると、変な人でも不審者でもない事がわかると思います。大人は偏見が強いので難しいかもしれませんが、子どもは感覚で感じ取れると思います。私は子ども達にそれを感じる機会を作りたいと思います。いろんな世代のいろいろな特性を持った人が別々でなく、一緒に過ごして、お互いを知る、感じる事が、教えるよりいいのではないかと思います。長いコメントになりました。過去のものから順番に読んでいこうと思います。共感できる所やなるほど!と感じる事が書いてあるので、読み進めるのが楽しみです。ありがとうございます。
Posted by ごまきなこ at 2018年02月04日 17:09
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